モーニングコール5時45分、朝食6時15分~、出発7時15分。
エジプトを一緒に旅することになったメンバーは私たちを含む若夫婦4組と父息子1組の10人で、この朝初めて出会い現地スルーガイドのハッサンさんとともにバスに乗りこむ。
10分ほどで「ギザのピラミッド地域」に着くが、開門前だというのにすでに数台の車が並んでいる。実は、一番大きなクフ王のピラミッドに入場できるのが午前午後各150名と制限されているのだ。徒歩で来た人もいるが8時の開門と同時に車に追い越され、さらに車同士も競争で追い越し合い(ハッサン曰く「ここはバス、ファイト!」)ピラミッド地区専用チケット売り場へ行く。急いでハッサンが人数分のチケットを買い(ここは「ガイド、ファイト!」の場面)、さらにバスでピラミッド内部入場券売り場へ進む。このときなんと我がバスは1着になり、私たちは先頭でクフ王の入場券を買うことできた(最後の「お客さん、ファイト!」の場面)。なんだかここまでで、すでに達成感を感じるくらい楽しかった(笑)。こうして無事クフ王ピラミッド内部に入場し、急坂の通路や天井の高い大回廊、巨大な空間である王の玄室を見学した。隣のカフラー王のピラミッドには頂上に綺麗な化粧石が残っていて、奥のメンカウラー王のピラミッドには王妃の墓が3基並び趣があった。目の前で自分より大きな石がひとつひとつ積み上げられているのを見ると、4500年前の歴史を感じます。
10時すぎに、スフィンクスとその脇の河岸神殿へ移動。二つともカフラー王のピラミッドに備わった施設で、ここからピラミッドまで参道が延びている。スフィンクスをそばで見ると長い間の風化や各時代の敵による破壊であちこち崩れているのがよくわかる。この大きな遺跡をどう修復保存すればよいのか、考古学者達も悩んでいるという。
11時ころパピルスの専門店へ行き、作り方を教わりながら見物する。本物のパピルスはとても丈夫で、描かれた絵も鮮やかで美しい。洋紙とちがって和紙やパピルスって何千年たっても朽ちないね。
ギザ地区からカッサーラ街道を南下して、12時30分ころからレストランで昼食をとる。心配していた食事はとても美味しくて、お腹いっぱいになった。エジプトのステラビールも味わう。
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午後はバスでさらに南下してダフシュールにへき、「赤のピラミッド」を見る。たしかにその名の通り赤っぽい石で作られていて、どっしりとしたきれいな二等辺三角形だった。ギザで見た三大ピラミッドより傾斜がなだらかで、真正ピラミッドとしては最古のものだそうです。
ここでもピラミッド内部に入ったのだが、通路の傾斜がきつくてとても狭いので、しゃがみながら昇ったり降りたりして足が痛くなってしまった。きっちり石の組まれた玄室や通路などとても興味深かったが、往復して出てきたときには足がふらふらで転がり落ちそうになるほどだった。
この赤のピラミッドの南には、砂漠の中の「屈折ピラミッド」が見える。途中から角度が変わっている様はとても不思議な感じで、なんとなくいつまでも見飽きなかった。
次にメンフィスに移動する。ここは古代エジプトの古王国時代の首都で、遺跡がいろいろ残っている。その中で一番インパクトがあるのが、横たわったままの「ラムセス二世像」。まるで巨大な大仏の゚ク槃像みたいだけど(笑)、足腰の筋肉が隆々としていてけっこうリアルだった。ほかにも「アラバスター製のスフィンクス」や、ミイラを入れた棺などを見学する。
さらにカッサーラへ向かう。この辺の村では、子どもたちが「絨毯の専門学校」に通っている。そのなかの一つの学校に入り、実際に作業をしているところを見させてもらったが、本当に細かな作業の連続で見ているだけでもクラクラしそうだった。二階は想像通り(笑)絨毯の即売所になっていて、シルク製・ウール製・キャメル製の大小さまざまな作品が展示されていた。見ている分にはきれいだが、さすがに高くて私には買えないネ。
このピラミッドはエジプト最古のものでなんと、4800年前に作られたという。つまりそれは“現存する世界最古の建築物”ということでとても感慨深かった。実際にぐるりと一周回って歩いたのだが、段々を積み上げた姿はとても魅力的な姿だった。
こうしてピラミッド三昧の見学は終了した。もうお腹いっぱい、って感じ。
いったんホテルに戻り、小休止。私は砂漠で砂っぽくなったので、シャワーを浴びてさっぱりした。
夜6時から「三大ピラミッドとスフィンクスの音と光のショー」を見に出かける。途中バスの窓から、ピラミッド群に沈んでいく真っ赤な夕日が見えてきれいだった。
ショーの場所は昼間見学したスフィンクスの正面で、ズラリと並べられた椅子に座ったが、さすがに砂漠の夜は寒い! 教わったようにありったけの服を着てきたが非常に寒かった。ちょっと震えてしまったけれど、夕闇に包まれていくピラミッドとライトアップされるスフィンクスが幻想的だった。これで、私がドイツ語を理解できれば完璧だっただろう(笑)。なぜなら、この日のショーはドイツ語だったから。
よくわからないドイツ語を聞きながら、赤や青にクルクルと照明を浴びたピラミッドの上に輝く、オリオン座や高い高いシリウスを二人で眺めていた。
ショーは1時間ほどで終わり、ホテルに戻り夕食。今夜は疲れたし明日も早いので、お休みなさいm(__)m
※この日の写真はコチラ。