おおいなる決心をして第三の扉をノックしたけれど、たった一言で冷静に鍵をかけられてしまった。そのショックが大きかったから、かえって無になれたみたい。
いままで悩んでいたことが、すっかり消えてしまった。
心の糸が一瞬で切れてしまったみたい。
そしたら、すっかり心が軽くなって楽になった。
この結論を選ぶのはとても絶えられない辛さだと思っていたけれど、そうでもなかった。すくなくとも、今はシャボン玉がはじけるように心の重りが消えてしまった。
見えている世界は何も変わらないけれど、心の鉛だけが溶けてそこに空白ができたみたい。この空白も、やがて思い出で埋まるでしょう……。
とりあえず、生きているから私は大丈夫。
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