6月 8日(火)

 日本では130年ぶりの金星の日面通過だというのに、府中は天候がすぐれない。午前中には雨まで降ってとても心配だったが、正午過ぎに薄日が差してきたのでとりあえず怪鳥さんと郷土の森へ行き、望遠鏡をセッティング。ときおり雲が切れて太陽がのぞくが、開始時間の14時になるとすっかり雲が厚くなってしまった。東の空には青空があってうらめしく、金星が完全に入り込む14時30分までそのまま様子をみる。しかし天候が変わりそうもないので移動することに決定。FASメンバーの西野さんと一緒に3人で車に乗り、国分寺跡へ行って雲を観察。三鷹近くの義妹に電話すると「ときおり日が差す」と言うので移動。しかし、三鷹付近でまた晴れ間がなくなり、コンビニに車を止めてしばし検討……していたら、突然雲が切れて一瞬太陽が見えた。残念ながら、一瞬過ぎて金星の姿までわからなかったけど、これでちょっと元気が出てきた。雲の動きを見ながら考えた末、再び西へ戻ることにして国立あたりまで行く。国立市内を少々動きつつ太陽がのぞく瞬間を待つ。やっと一橋大学のグランドあたりに落ち着くと17時過ぎ、西の空から太陽が見えてとうとう金星を確認することができた!「もう無理かもしれない」とちょっとあきらめていたので本当に嬉しかった。日面にくっきりと見えた黒い金星は、太陽にほくろができたみたいでおもしろかった。その後もときどき見えたり見えなかったりしながら、18時近くになったので西野さんを駅まで送る。その後、国分寺跡へ行き夕暮れの太陽を追うと、雲間から一瞬のぞいて最後の金星の姿を見た。130年前に外国から日本にやってきて金星を見ようとドキドキした観測隊の気持ちが少し分かったような気がした。夜は疲れて早く寝てしまった。

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